第16章 氷の恐怖
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アヤ「ルミナスは、私が幼い頃から我が家の執事長をしているんですよ」
広く長い、全長10mくらいはあるであろう高級ドーイは、金貨一億枚では足りないだろう。
その長いドーイの中で、アヤ達は休みながら会話をしていた。
不意に、マコが質問する。
マコ「あのさ…さっきから、結構時間経ってると思うんだけど…あとどれくらいで着くの?」
アヤ「一時間ですね」
アヤのさらりとした返事を聞いて、皆ぎょっとしたが、アヤは笑って「大丈夫」と言った。
アヤ「色々な物が、ここにはありますから。ゆっくりと行きましょう」
そこへ、執事のルミナスがお盆にお茶とジュースをのせてやってきた。
ルミナス「皆様、どうぞ着くまでゆっくりしていてください」
アヤ「ありがとう、ルミナス」
アオバ「…あの、すいません」
アオバが、おずおずと言う。
アヤ「なんでしょうか?アオバさん」
アヤが微笑みながら答えた。
アオバ「この乗り物は、なんですか?僕の国ではこのようなものは無いのですが…」