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猫の世界~ラーシェノーザ~

第16章 氷の恐怖



───

アヤの家の門は、すぐに見えてきた。
金色に輝く柵が、アヤ達を見下ろしている。
柵は見渡す限り続いていて
その土地の広大さを物語っている。
目の前の巨大な柵の扉は、押せばすぐに開いてしまいそうだ。
アオバは開けようと手を伸ばしたが
急に寒気がし、手を引っ込めた。
柵は、強力な気で守られていたからだ。
触れていれば、一瞬の内に氷の塊と化して
いただろう。

アヤは、扉の横についているガラスの呼鈴を鳴らした。
暫しの静寂の後、車のようなものが
こちらへ向かってきた。
モノレールのような、なだらかな流線型を
描いた先となっている、『ドーイ』
という乗り物だ。
都市に住んでいれば、一度は見たことがあるだろう。
だが、今までのドーイとは違い、それは
とてつもなく長かった。

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