第14章 班決め(強制?)と次の場所へ
修行が終わり、皆で晩御飯を食べる。
今日のメニューはスープだ。
出来上がったスープを、マナは大事そうに食べるが、その横でアヤカは3秒程で平らげた。
更にその横では、アオバが古ぼけた靴とマコから貰った紅い飴を、大きな鍋に入れて 『気』を使っている。
アヤカ「あれ、何やってんだ?」
アヤカが問うと、サクラが
サクラ「しーっ!兄様は集中しているのです。『気』を止めさせないようにしてください」
アオバが黙々と仕事を続ける横で、晩御飯を食べ終わったらしいホタルが、皆に招集をかける。
ホタル「…それでは、班を決めたので発表しましょう」
マコ「決めた、って……なんの?」
と四人が訝しげに見る隣で、サクラがはっとした様子でホタルを見る。
しかし、ホタルはそれを無視して言った。
ホタル「これは、私の独断と偏見による物ですが、いちいち文句は言わないように。言ったら殺します」
淡々と言うホタルに、その場に居る全員が緊張する。
最後の言葉に、何の躊躇いも無い。
本気で言っている様だ。
すると、ホタルが言葉を続ける。
ホタル「まずは裁縫班。この班は戦闘服等を作ってもらいます。班員はマナ、リム、そして私です。リーダーはマナに任せましょう。
次に調理班。この班は普段の食事と戦いの時の食料を作ってもらいます。班員はアヤ、アイ、サクラ、ソラ、ナコです。リーダーはアヤ。
次に地図地形、作戦班。この班は戦いの戦略、私達の行く道等を決めて貰います。とても不安ですが、班員はアヤカ、アオバ、リム、オレオです。リーダーは…アヤカ。
最後に科学班。この班は戦闘服の染色、薬、毒や武器の加工等をやって貰います。班員はマコ、マナ、アヤ、アイ、ソラ、オレオ、…ヨル、私です。リーダーはマコ」
ホタルが、「ヨル」と言った時だけ蔑んだ様な顔をしたのが気になったマナだが、その時アオバが
アオバ「出来たーー!!!!」
と大声を出したので、その考えを忘れてしまった。
全員がアオバに近づくと、アオバの手には正方形の箱があった。
アヤ「これ…なんですか?」
とアヤが聞くと、アオバが笑いながら言った。
アオバ「あの町に着いてからのお楽しみです」
そう言って、アオバな森の奥にある小さな家々を指さした。