第13章 軽い修行
リム「良いですか?よーく見ておいてくださいよ!」
そうして、リムが黄緑色の目を閉じ集中した。
すると、何秒かして地面に置いてあった羽根がリムの額の所まで浮いて止まった。
リム「こういうことです!わかりましたか?」
リムは、マナに言うと羽根を元の地面に、ふわりと降ろす。
しかし、当のマナは
マナ「うん~?」
とすっとぼけた声を出し、頭を捻る。
さすがのリムもキレたらしく、睨みながらドスの効いた声で言う。
リム「マ・ナ・さん?(怒)」
マナ「わかったよ~」
すると、マナがおもむろに薄緑色の玉を取り出した。それを手に乗せ、再チャレンジする。
すると、羽根はいとも簡単に浮いたのだ。
マナ「あ、できた~!見て見て~♪」
と笑うマナの隣で
アオバ「これは……!!」
とアオバが厳しい表情でその玉を見ている。
アオバ「マナさん、その玉を借りて良いですか?」
マナ「ん~?良いよ~」
ひょいっとアオバがマナの手から玉を取り、太陽の光に当てた。
アオバ「……マナさん、この玉は何処で手に入れたのですか?」
マナ「ん~?お父さんと、お母さんに貰ったの~。お守りだって~」
アオバ「すいませんが、もう一度手に乗せてください」
マナが手に乗せると、玉がまばゆい光を放つ。
アオバ「(思った通りだ……)…マナさん、あなたの玉は『ルースの玉』というモノで、『気』を強くする力があります」
マナは驚きすぎて声が出ない。
周りの皆が、「すごーい!」と口々に言う。