第16章 氷の恐怖
マナ「あ、そうだ~。あのねマコちゃん~私達、待ってる間にコート作ったんだよ~」
そう言って、マナは一枚のコートをマコに手渡した。
マコは品定めをする様に手触りを確認する。
マコ「どれどれ……うわぁ、ふかふか!手触りもいいし、これ良いね!」
マコの言葉に、マナは照れくさいのかふにゃっと笑う。
マナ「それの他にもあるんだけどね~、今ホタルとヨルが取りに行ってくれてるんだよ~。もうすぐ来ると思うんだけど~…」
すると、マナの言葉が切れた瞬間、タイミングを見計らったかのように、ギィッとドアが開いた。
まさか、と思って全員が視線を向けた先には、案の定ホタルが居た。
…いつも思うけど、
マコは心の中で呟いた。
どうしてこんなに綺麗なのに、鋭くて…どこか悲しそうな目をしてるんだろう…。
そんなマコの気持ちを知ってか知らずか、ホタルはスタスタと自分を見る猫達の間を通り抜けた。
そしてふと立ち止まると、マナに近寄って、言った。