第16章 氷の恐怖
アヤカは、早速飲もうと手を伸ばしてカップを取る。
ガラス製の綺麗なティーカップに、見たことがない透き通った青色のお茶が入っている。
アヤカ「あの、さ。これ、中に何入ってんだ?」
アオバ「夜収穫した黒バラのイバラ、白粉、青いバラの煮汁、生のケサランパサラン一匹ですね」
サクラ「それに、美飴草の花を一粒砕いて入れました。どうです?美味しいですか?」
口に含んでいたお茶を、思わず吹き出した。
アヤカはむせながら聞く。
アヤカ「なっ、なんだそれ!?飲んで大丈夫なのか!?」
サクラは首を傾げる。
サクラ「なんとなーく、これで良いと思ったのですが…それじゃ、駄目ですかね?」
アヤカ「駄目に決まってんだろ!!」
さすがのアヤカも、激怒する。
アオバ「まぁまぁ、とにかく飲んでくださいよ。もし何かあったら、僕達が主を助けますから」
アオバはそう言うと、お茶を淹れ直した。
アオバ「どうぞ、主」
しぶしぶお茶を口に運ぶアヤカ。
一瞬中に入っているもののことを考え、つばを飲み込むが、意を決して口に入れ、飲み込んだ。