第1章 大穴の街オース
Q.アビスに深く潜った探窟家が帰ってこれないのはなぜ?
A.「致命的な存在」に必ず遭遇するから。
×.それでは不十分探窟家は致命的な存在などものともしない。
では彼らを阻むものとは何か…
ヒントは帰路
帰路に問題がある。
無事に生き残り発見を携え確実な足掛かりを頼りに故郷の光を目指すのみ。
そんな希望の議論を突然阻む原因不明の謎の現象深層が深くなると帰路にかかる負荷は重く激しくなる。
探窟家が人である以上避けては通れない。
深界一層から地上を目指す際にかかる負荷:軽い目眩と吐き気。
深界二層から一層:思い吐き気と頭痛、末端のしびれ。
深界四層から:全身に激痛、穴という穴から流血。
深界五層から:全感覚の喪失、それに伴う意識混濁、自傷行為。
深界六層から:人間性の喪失もしくは死に至る。
深界七層から戻る負荷:確実な死。
これらを私らは「アビスの呪い」と呼んでいる。
…まぁそれらは普通の《人》であるならの話だが…