第1章 大穴の街オース
そして次の日、私は何故か呼び出しをくらう。
…何かしたっけな…
『えっと…何かごようでしょうか…?』
本来は他の皆と一緒にリーダーと院長の話を聞いているはず…。
「…先ほど黒笛たちから伝令が届いたんだが…」
『は、はぁ…』
「こんなものが…五層から発見されたらしい先に君に見せようと思ってね」
『手紙…?』
それは古ぼけた一枚の紙だった。
「それはライザさんの手紙だ」
『!…それなら私よりリコに見せるべきでは…?』
「嫌、気になるのはそこに記載されてる内容だ」
『内容…』
:5層にて発見、この遺物は死人の体を好む、死人に取りつき生命を与えるようだ、同時に取りついた生物の生体能力を数倍から数百倍にも増幅が可能のよう、取りついてる主が死ぬと同時に消滅する様子。
ので力を与えているのだろう。
そうだな…無償の延命とでも名付けるか。
私の友のリクュエリーの子供ラルが亡くなった。
無償の延命が亡くなった子供に取りついた途端子供は息を吹きかえした。
だかどうも不思議な取りつき方をしたらしいどうもそれは一…
『…うはぁ…気になるところで切れちゃってる…』
「しかしわかるか?」
『…私と同姓同名、しかも同じように遺物が埋め込まれてる…ですね。』
「ああ、そういうこどだ、多分この子供っていうのが」
『…私なんでしょうね…あのリクュエリー…さんは?』
「…ラストダイブに挑んでから帰ってきていないよ」
『そう…ですか…』
それだけいうと黒笛の方は部屋を出ていく。
部屋に残ったのは空虚な私の鼓動のみとなった。