第11章 有栖と黒の軍②
「…ふぅ、ようやく静かになったわねー
アリスちゃん、驚いたでしょう?」
セスさんが僕の手を引き、夕飯の席に促しながら ため息をついた。
「むさ苦しい男ばっかりで嫌になっちゃうかもしれないけど、何かあったら私を頼るのよ?
ワタシは黒の10、セス=ハイドよ!よろしくね☆」
『…っふふ、よろしくお願いします』
ばちーんという音が聞こえそうなセスさんのウインクに思わず笑みが零れ、言葉を返す。
「…セスもむさ苦しい男の一人じゃないの…?」
僕の前に綺麗に盛り付けられた皿を置きながらセスさんとは反対の私の隣にルカが座る。
「やだっ!ルカがそんなことを言うなんて~っ!あんなのと一緒にしないで欲しいわっ!」
そんな言葉とは裏腹にガツガツと肉を頬張るセスさんの姿に苦笑いをしながらルカが続ける。
「…俺は、黒のJ、ルカ=クレメンス。何か食べたいものがあったら言って?あと、呼び方はルカでいいから
敬語も、いらない」
『うん、分かった。ルカ、よろしく。
食事を持って来てくれてありがとう』
目を合わせて軽く微笑み、手を合わせて、いただきます、と言ってから食事に手をつけた。
『…っ!おいしい……っ!!』
美味しいことは知っていたけど、実際に食べてみるとその感動は何とも言えないものだった。