第11章 有栖と黒の軍②
『え…ああ…また泣いてしまって…みっともないところを見せてしまって…すみません、見苦しかったですよね』
「…えっ!ああ!違うのよ!その…何ていうか…笑ってくれて嬉s…「みんなあんたのその自然な笑顔に見惚れてたんだよ」」
珍しくどもったセスさんに被せるように横からシリウスさんが言った。
「何よ!シリウスだって、おっさんのくせして にやにやしてたじゃない!」
「おっさんじゃないし、"微笑む"ことの何が悪い」
楽しそうな表情を残しつつ、少しだけ鋭くなったアメジストの瞳がジロリとセスさんを見つめる。
「…ってかさー、そもそもシリウスが1人で談話室に来なきゃ、もっと盛大に楽しく迎えられたのになー?」
「そのせいでクラッカーもあるだけ全部使っちゃったしな」
にやにやしながら、悪友2人組がシリウスさんをちらりと見ると、シリウスさんは気まずそうに頭を掻きながら目線を逸らした。
「…そんなこと言われても仕方ないだろ、
俺は何も知らなかったんだ」
(クラッカー…?……)
『…っあ……!』