【松】終身名誉班長とマフィア幹部と汚職警官から逃げたいんです
第4章 後日談&おまけ
数年後。
彗星のごとく現れ、またたく間にマフィア幹部の地位に上り詰めた一松、おそ松。
そして二人を見いだした功績により、組織で盤石の地位を固めたカラ松。
今や敵も味方も恐れるファミリーのビッグスリーだが、彼らを手懐ける魔女がいるらしいと、闇の世界で噂が流れていた。
彼女は普段、幹部邸宅の奥深くで厳重に守られ、決して表に出ることは無い。
曰く、絶世の美女。悪魔的な頭脳、稀代の絶技の持ち主だという。
夜ごと屈強な男達を手玉に取る妖艶な肢体を想像し、誰もがため息をついた。
だが人々は知らない。
「子猫ちゃん。新しい道具を持ってきたんだ。さっそく試してみようか」
「おい。抗争帰りなんだ。今夜はサービスしろよ」
「『仕事』をしてきて、今日はちょっといじめたい気分なんだ。いいよね?」
「誰かー! たーすーけーてぇーっ!!」
……人々は知らない。
そこにいるのは美女でも才女でもない、ごく普通の少女であることを。
☆HAPPY END☆