【松】終身名誉班長とマフィア幹部と汚職警官から逃げたいんです
第3章 マフィア幹部カラ松
大きな胸板に抱き寄せられ、口づけをされる。
また、蜜口からじわっと愛液がこぼれた。
「んっ……ん……」
気がつくと無意識に腰を動かし、身体を浮かしている。
「……っ……つっ……!……」
鎖骨に痛みを感じ、我に返った。
「い、痛い、痛いっ……!……」
カラ松さんの犬歯が鎖骨のあたりに食い込んでいる。
気持ち良くて、キスがなおざりになってたかも……。
「ご、ごめんなさい、すみません……っ……」
血があふれるのを感じる。それでも私の声に涙が混じるまで、カラ松さんは離してくれなかった。
「ごめんなさい、カラ松さん……だから……」
「キティの淫乱さには、いつものことながら悲しくなるな」
傷口を舐め、もう一度私の顔を引き寄せ、舌を絡めながら言う。
鉄の味のするキスだった。
「ぁ……ふ……ん……」
何度も何度も口づけられる。唾液が絡み、手がつながれ、腰を抱き寄せられる。
「ん……んー……」
緩やかに動かれ、安堵感と気持ちよさで、カラ松さんの胸にもたれる。
「いつものことながら、終わったら工場に返さなければいけないのが惜しいな。
このまま俺の邸宅に連れて行きたいが……」
止めて。それ、絶対嫌。
「……っ!……あ……っ……」
腰をつかまれ、カラ松さんが動き出す。律動が早くなり、さっきと比較にならない速さで動かれ、声が漏れる。身体を打ち付けられる音に、全身が震えた。
「あの男……何が何でもおまえを手放したくないようだな。
幹部相手に、あそこまで命知らずの脅迫をする度胸だけは大したものだが」
誰……。一松、さん、かな……。
快楽に浮かされた頭ではろくに考えることが出来ない。
「あの男をあそこまで手なずけたのは、子猫ちゃんか? 男泣かせなキティだ」
「そんなこと……して、ま……せ……」
カラ松さんが起き上がり、そのまま私はやわらかなベッドに倒される。
体位が変わり、挿入がますます深く、激しくなる。
勢いのまま力任せに全身を打ち付けられ、喘ぎ声が止まらない。
「可愛いよ、子猫ちゃん。首輪をつけ、ずっと大事に、飼ってやりたい……」
待て。色々と待て。だけど……何かもう、何も、考え、られ、な……。
「ひっ……ぁっ……ン……!」
身体がぶつかる音と、愛液の絡む卑猥な水音、さらに私の嬌声が混ざり、聴覚まで犯される。