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【松】終身名誉班長とマフィア幹部と汚職警官から逃げたいんです

第2章 汚職警官おそ松



「殺したくなるからさ、俺を誰かと比べたり、遊んだりするのは止めてくれない?」

 警察だというのに、ドスの聞いた怖い声。
 比べてもいなければ、弄ぶ意図もない。分かるでしょうに。
「そんなこと、してな……。自分から、聞いておいて……」
「もういいよ。寝て」
「わっ!!」

 汚れた床の上に引き倒され、足を広げさせられる。
 おそ松さんは再度、私の下に、怒張した自身をあてがいながら、
「何でなんだろうな。俺はナノが一松ともカラ松とも寝てても、気にしないつもりなのに……」
「ひ……ああ……っ!……」
 一気に奥まで貫かれ、激しく揺さぶられ、喜悦の声が出た。
「あーあ、面白くねえなあ」
 そう言いながら、私の内側を激しく責め立て、覆い被さり、キスをしてくる。
「やっ、あ、あ、もっと……もっと……」
 激しすぎる責めに、考える余裕もなくなっていく。
 私のことを見下しきっている人が、首筋の噛み跡程度のことで動揺する。
 えらく奇妙なことに思えたけど、理由が全く分からない。
「あ……ああっ……あ、ああ……も……だ……め……っ」
 昼か夜かも分からない薄暗い工場。
 鈍く光る電灯と鉄骨、終わることの無い機械の轟音。
 壁越しに、作業員が行き来する足音。
 誰がいつ入ってくるか分からない資材置き場での情交。
「もう……だ……め……っ……」
 そして限界というときに、おそ松さんが動きを止めた。
「……? おそ、まつ、さん……?」
 快感に犯されながら、涙目でおそ松さんを見上げる。

「じゃ、最後の質問でーす。俺を選んだら、君をここから出してあげるって言ったら?」

「……は?」

 ふざけた口調の割に、おそ松さんは無表情だった。

「マフィアも上層部もクソ食らえで、君を連れて逃げるって言ったら?」

「……はああ?」

 世間知らずの私でも、私を所有してるマフィアが、この社会の裏でどれだけの勢力を誇っているか知っている。
 地方行政どころか、官公庁のビッグデータすら手中に収め、一般人の中にまで彼らの末端構成員が紛れ、地域を監視している。

 おそ松さんは緩やかに動きながら、中身のない笑顔で私を見下ろしていた。
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