第10章 いざ東京へ
「ありがとうございました」
音駒の皆に挨拶をすると
「「次もマネージャーお願いしまーす」」
と声を揃えて言われた。
「ま、そういうことだ。頼むよ」
ふぉっふぉっと笑いながら私の肩をポンポン叩く猫又先生。
「やっぱりそうなるんですね」
苦笑いをしながら、借りていたジャージを研磨さんに返す。
「次は俺のジャージ着て!」
「やだよ、リエーフの大きいもん」
「リエーフてめぇ!だったら俺の着てもらうわ!」
「クロのも大きいから、次も俺の貸すね」
最後まで賑やかな音駒でした。
「優希!」
「光ちゃん、ありがとね」
呼ばれた声に振り向けば光ちゃん…と、誰だろう。
「夏休みこっち来るんだろ?」
「うん、始まったらすぐに行くよ」
私達が話していると、
「え、合宿とは別に東京来るんですか?」
「おう、夏休みの間だけな。あ、優希、コイツ赤葦。ウチの副主将」
「あぁ、いつも光ちゃんがお世話になってます」
そう言ってぺこっとお辞儀をすれば相手も返してくれる。
「木兎さん俺の事話したんですか?」
「副主将が2年って事しか話してねぇよ」
「でも主将が光ちゃんだもん、苦労してるのは分かります」
「もう慣れました」
赤葦さんはポーカーフェイスだ。
そこで少し話してから烏野の皆とバスで宮城に帰った。