第10章 いざ東京へ
次の試合、烏野対音駒。
翔陽と飛雄は今回初の音駒戦。
そして変人速攻をリエーフが…止めた。
烏野のタイムアウト中、
「のぉ優希、繋心はずいぶん護りに入っとるが…いいのか?」
ははっと苦笑いを返して試合再開。
旭先輩に上がったトスを…翔陽が奪うように跳んだ。
その目は、ボールしか見えてないみたいだ。
空中でぶつかった翔陽は吹っ飛ばされた。
ちょっ!思った時には駆け出していた。
「翔陽!頭打ってない?大丈夫?」
「頭…打ってない。あっ!す、すみませんんっ!!」
頭に衝撃がなければとりあえずは大丈夫かな、と旭先輩に土下座する翔陽を見てると繋心と飛雄が翔陽を怒鳴る。
繋心の側に行き、一言だけ伝える。
「繋心、進化しなきゃ」
するとコート内でも翔陽と飛雄が話してる。
「なぁ影山、ぎゅんっの方の速攻、俺目ぇ瞑んのやめる」
ほら、進化の時がやってきた。
ここにはお手本になるチームばかりだ。
サーブこそが究極の攻め、神奈川の生川高校。
コンビネーションの匠、埼玉の森然高校。
全国を戦う大エース擁する、東京の梟谷学園。
そしてレシーブに定評のある因縁の好敵手、音駒高校。
ふふっと笑いながら音駒のベンチへ戻る。