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【HQ】陽のあたる場所へ

第8章 閑話にー伊達工業


次の日も病院。
紹介状もらうだけだけど、大地先輩には部活休むって言っておいたし。
善は急げということで、昨日拾った生徒手帳を届けに伊達工業高校まで来ました。
大きいなーと思いながら校門の前に立っていると、他校の女子が来るのが珍しいのか、学校帰りの生徒にめちゃくちゃ見られる。流石に恥ずかしい。
すれ違う人に体育館の場所を聞けばすぐに教えてくれた。


で、体育館に来たのはいいんだけど、流石に練習中に声は掛けられない。
休憩まで待とうと練習を眺める。
やっぱり鉄壁のブロックはすごいな。穴がない。
感心しながら見ていると、意外とすぐに休憩になった。

扉近くにいる人に声を掛けて彼を読んでもらう。
「あの、すみません。青根さんいらっしゃいますか?」
話しかけた彼は一瞬止まった後、彼女?と聞くから、違います。と答える。
ちょっと待って。と言った彼は青根さんを呼んでくれた。
「おーい、青根ー!彼女ー!」
いや、違うって言ったよね。
青根さんビックリしてるじゃん。その隣の人も。

青根さんと目が合ったのでぺこっとお辞儀をすれば、私に気づいて駆け寄って来てくれた。隣に居た人と一緒に。
そしてその隣に居た人が先に話し出す。
「え、ほんとに青根の彼女?俺聞いてないんだけど」
「違います。青根さんの落し物届けに来ただけです」
私の言葉に、なーんだ。とつまらなさそうに言った彼の隣に立つ青根さんに生徒手帳を渡す。

ぺこっと頭を下げる青根さんに、
「いえ、気づけてよかったです。でも勝手に中見ちゃいました」
すみません。と言えば、青根さんは首を横に振ってくれる。
「ふふ、ありがとうございます」

「あんた面白いな。俺、二口堅治。あんたの名前は?」
と隣に居た二口さんが楽しそうに聞いてくる。
「岡崎優希です」
そう言うと、青根さんの視線を感じて目が合う。
「あ、そうですね。確かに言っておいた方がいいかも」
そう青根さんに言って二口さんの方を向く。
「私、烏野高校で男子バレー部のマネージャーやってます。今後ともよろしくお願いしますね」
ニコッと笑った私に対して、驚く二口さん。
「は?烏野のマネージャー?」
「二口さん新しい主将なんですね」
青根さんがまた視線で教えてくれた。
「待って。彼女じゃないんだよな?何でわかんの?青根喋ってないよな!?」
新主将の二口さんは面白い人だ。
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