第6章 これから
私は潔子先輩に過去を全て話した。
バレーで全日本に選ばれた事、いじめられた事、怪我をした事、そしてバレーがトラウマになっていた事。
後は、全てから逃げて宮城に引っ越して来た事も。
少し時間がかかってしまったけど、全部話した。
潔子先輩は真剣な顔で聞いてくれたけど、全部話した後に私を抱き締めて
「そっか。話してくれてありがとう」
と微笑んでくれた。
「それで、ちゃんと膝、手術して治そうと思ってるんです。手術してリハビリすれば、今なら現役の時くらいまで戻す事も可能だって言われたので、それでマネも増えるなら私は皆の練習の方の手伝いだったり…おこがましいかもですけど…出来る事もあるかなって…」
私がこんな事、やっぱりおこがましいかな、と思ってボソボソと伝えたけど、潔子先輩は微笑んで
「そうしてくれると皆喜ぶと思う」
と言ってくれた。
気が楽になった気がする。
やっぱり最初に潔子先輩に話して良かった。
「帰ったら繋心にも相談して、明日、皆にも話そうと思います」
「そうだね、それがいいと思う」
そう言って私達は別れた。