第6章 これから
学校に着いた瞬間、キーンコーンカーンコーンと授業終わりのチャイムが鳴った。
(あ、結局全部サボっちゃった。ま、いっか)
着替えて体育館に行くと、3年生以外は集合している。
「こんにちはー」
おーっす、と皆が返してくれる中、蛍だけは突っ込んでくる。
「優希さ、授業サボってどこ行ってたの?まあ予想はついてるけど」
「ん?決勝見に行ってた」
「やっぱり」
私たちの会話を聞いていたのか、翔陽が近付いてくるけど、ガタガタっと音がして体育館の扉が開く。
3年生全員が揃っていた。
「行くぞ!春校!」
孝支先輩の言葉に、皆の気合いも十分だ。
「あ、優希!決勝見に行ってたんだよな!どこが優勝した?大王様のとこ?」
「んーん、優勝は白鳥沢学園。青葉城西は決勝で2ー0で負けたよ」
翔陽に聞かれたことに答えると、
「ほー、優希、お前は授業サボって何処行ってたんだぁ?」
背後から繋心の声が聞こえる。
よし、無視しよう。
ま、いいや。と言って繋心は皆を集めてミーティングを始める。
よし、助かった。
「俺達は優劣を決める試合で負けた。青城は強かった、俺達はそれに劣った。それは現時点での結果で事実だ。で、優勝は優希も言ってたが、白鳥沢だ。県内でさえ、あの青城より上が居る。強くなるしかねえ。次の目標は分かってると思うが、春校だ!」
ミーティング終わり、大地先輩が気合いを入れる。
「昔、烏野が一度だけ行った舞台だ。もう一度あそこへ行く。東京、オレンジコートだ」
うおっしゃああぁーー!
と気合いが入った所で、体育館に武田先生がなだれ込んで来る。
「行きますよね!?東京!!」