第5章 IH予選
「お、優希ちゃん」
「おはようございます、滝ノ上さん、嶋田さん。今日も来てくれたんですね」
「これで当分休み取れねえよ」
苦笑する嶋田さんに、俺も。と同じく苦笑する滝ノ上さん。
「ふふ、ありがとうございます」
と微笑めば、滝ノ上さんは私の頭をポンポンしながら
「あぁ、癒されるわ」
って。
「伊達工も結構な応援の量だったけど、こっちの場合は…女の子な」
嶋田さんが呟く隣では、女の子達が、及川くん頑張って〜と黄色い声援を送っている。
龍先輩や夕先輩が対抗意識燃やしてるし。
あ、こっち見た。
「こりゃ優希ちゃんの声援期待してるな」
って嶋田さんが言うから、
「龍先輩、夕先輩!カッコイイ所見せてくださいねっ」
と拳を握ってコートに突き出せば、2人も同じ様に拳を握って2階席の私の方へ突き出してくれる。
「「おう!任せとけ!」」
カッコイイ先輩達だ。
さあ、青城との試合が始まる。