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【HQ】陽のあたる場所へ

第3章 GW合宿


「あ、猫又先生。今日はありがとうございました」
「おう、ありがとな。そういえばお前さん、繋心と従兄弟らしいな。烏養のじじいと全く似とらんが」
(繋心に聞いたと思うけど…何の話をしてたんだろう?)
「はい。母親同士が姉妹なので血は繋がってないですから」
「そうかそうか。お前さんは繋心と違って良い子だしな。どうだ、音駒に来てマネージャーやらんか?」
びっくりだ。何処からどうなってそうなった。
猫又先生の急なお誘いに驚きながらも笑顔でお断りする。
だって私は烏野が好きだもん。



最後の確認をして外に出ると、コーチ同士、主将同士で握手してる。
それぞれの後ろに見える黒い影は無視しよう。怖いから。

ふと、黒尾さんに手招きされたから主将2人の元へ行くと、不意に黒尾さんに肩を組まれる。
「てことで、優希ウチにくれない?」
「「どういうことでか分からないんだが/ですが」」
大地先輩と私の声が被るけど、黒尾さんは笑ってる。

「面白い試合をありがとうございました。でも、次は負けません」
と言うと、黒尾さんは、おう、またな。と言って私の頭をクシャっと撫でてから、音駒の皆と帰って行った。





ーsaid黒尾ー


新幹線の中。
「あーっ!…やっちまった…俺としたことが…っ」
「クロうるさい」
「なに黒尾、どしたの。忘れ物か?」
隣の研磨は鬱陶しそうにするが、逆隣の夜久はちゃんと聞いてくれていそうだ。

「優希にアドレス聞くの忘れた…」
俺の発言に夜久も溜息を吐いたが、これは一大事だ。
せっかく仲良くなろうと思ったのに、これでは次いつ会えるかもわからない。

俺が珍しく凹んでいると、ピロンっとスマホがメールを受信する。
「おい研磨、言いたい事あるなら直接言えよ」
研磨からのメールを開くと知らないアドレスが添付されている。
「なんだこれ」
疑問を言えば、研磨は自分のスマホのメール画面を見せてきた。

"私のアドレスですか?全然大丈夫ですよ。研磨さんから黒尾さんに伝えて下さい"

俺は思わず研磨に抱きついた。

「てか何でお前は優希のアドレス知ってんだよ!」
「クロうるさい」


ーsaidendー
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