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【HQ】陽のあたる場所へ

第3章 GW合宿


5月2日
この日の授業後、合宿は始まった。



私は初めてのマネージャーという事で、合宿に間に合うように、入部から1週間程で仕事は教わっていた。
ドリンク作りに、タオルやビブスの洗濯、スコアの記録、後はまあ、ちょこちょこと。

そうだ。私も皆と同じジャージを貰いました。
あの、烏のような真っ黒のやつ。
貰った時に着てみたけど、少し大きくて、その時隣にいた潔子先輩に言ったら
「優希は少し大きい方が可愛いと思って」
って。
よくわからないけど、潔子先輩の言う事は絶対なのです。
何故って美人だから。美人は正義。これ絶対。

と、いうことで、ジャージの下は大丈夫だけど上は袖が長いので、腰に巻いて自前のパーカーを着ています。
え、だって半袖は寒いじゃん。


今は仕事が一段落したから、潔子先輩と一緒に記録を取りながら体育館で皆の練習を見る。
記録取るのは得意。記録というより、自分のメモに近いけど。
怪我してバレーできなかった時、実際の試合やテレビで見て自分流の記録メモばっかり取ってたから。

レシーブ成功率、ブロックの回数、スパイクの成功率、打ち分け、後は気づいた所や改善点。
スラスラ書いていると、休憩になって繋心が近付いてきた。
「お前さっきから何書いてたんだ?」
私はチラッと繋心を見てから、今まで書いてたノートを渡す。

繋心はそれをパラパラと見た後、私の肩をガシッと掴んで
「おい優希!これ後でちゃんと見せてくれ!」
「え、あ…うん」

繋心…怖い。
勢いが凄いし、顔が怖いよ。



とりあえず私は、その日の練習記録を取り続けた。

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