第1章 S
志季さん…なんでここに…。
「あっ。あの…」
その時スっと差し出されたのは回覧板だった。
「あー、回覧板。ありがとうございます」
そう言うと、志季さんは淡々と、
「ああ。どういたしまして。」
と答えた。
さすがに会話はこれしか出来なかったが、出会えたことが嬉しかった。
私がドアを閉めようとしたその時…。
ガンっ。
「ちょっと。いいか?お前のソレ…」
急に服を掴まれた。
志季さんが私に近づく。
「ななな!なんですか?」
私は身体全身が熱くなるのを感じた。
滑らかに私の服をなぞってくる。
「や、やめてください。」
やめてほしいのに、考えてる以上に身体は抗って、静止させようとしない。考えてることが実行されていなかった。
「もぅ、けーさつ……呼びま…す。ぁ、はぁっ!」
この人はいったい何をしてるの??
意識が遠のきそうだった。
「あ、取れた。」
志季さんがようやく発言した。
取れた?ナニが!?
それは…