愛の唄 【Fate/GrandOrder 天草四郎】
第5章 愛の唄 Ⅳ
「さて、もうすぐ駅です。……そうですね。貴女が、まだ私が手に入れようとした報酬に興味があるのでしたら、どうかクリスマスの日に、分教会を訪ねてください。時間などの詳細は……そうですね。もう、お互い連絡先を知っているのですから、私の端末へ直接連絡をください。あと、これはお返しします。ありがとうございました。」
彼は私の手に、小さな封筒を握らせた。封筒は、テープでしっかりと封がされていた。
「……?」
「別れ際に、貴女からお借りしたお金ですよ。約束通り、お返しします。さて、もう電車が来てしまう。急いだほうが良い。」
「あ、うん……。」
急かされるようにして、私は天草四郎と別れた。