愛の唄 【Fate/GrandOrder 天草四郎】
第3章 愛の唄 Ⅱ
夜、彼の顔をじっと見つめる。相変わらず、彼の素性は知れない。今日新たに知ったことは、白湯が飲めるということと、笑顔が白百合のように清らかだということぐらいだ。彼の額に、手を当てる。熱はもう、ほとんどないようだった。これならば、明日には会話もできるかもしれない。ご飯だって、何か食べられるかもしれない。端末で、雑炊の作り方を調べて、1人分だけ、作っておいた。料理は正直言って不得手だけれど、味見をした結果、何とか普通に食べられるものが完成していた。レシピサイト様々といったところだ。まぁ、ニンジンを細かく切るときに、指先を軽く包丁で切ってしまったのは、不慮の事故だったけれど。