第7章 リヴァイとリヴァイと気になるあの人
カリンは一通り、黒猫へ事の経緯を説明する。
最後に困ったように眉を寄せると、静かに耳を傾けていた彼に意見を求めた。
「ねぇ、リヴァイ君。何かいいアイデアはないかしら?」
なぉ…
「そう。ごめんね、困らせてしまって」
一緒に考えてくれてありがとう。
そう"リヴァイ"の頭をゆっくりと撫でるカリン。
ふと、飾られた花の近く、ゆくるまかれたリボンが目に入った。
「これ…」
そっと手に取り、"リヴァイ"の首元に優しくあてがう。
「…うん、これなら」
「そうだ、確かこの辺りに」
カリンは引き出しを開け、少し奥へと手を入れる。
そっと引き抜かれた手、その指先には小さな巾着が摘ままれていた。
「この中に…あった」
中から取り出したそれに軽く息を吹きかけ、ハンカチで丁寧にこする。
「これをリボンに通して…、リヴァイ君、少しだけ顔をあげて?」
なぉ
言われたとおり、素直に顔を上向ける"リヴァイ"。
そんな彼の首元に、カリンは手を伸ばす。
「これでよし。ふふ、お似合いよ。とっても可愛いわ」
なぁぉ
「兵長も、気に入ってくださるかしら?」
んなぅ!
「大丈夫?リヴァイ君がそう言ってくれるなら、心強いわ」
カリンが思い付いたお返し。
嬉しそうに目を細める"リヴァイ"の首元、そこにはリヴァイから受け取った花を束ねていたリボンが、可愛らしく結ばれていた。