第5章 時間じゃないが、全員集合
「ミケ分隊長?」
カリンは心配そうな顔でミケを見る。
無理もない。
無意識とはいえあんな行動をとるとは、ミケ自身が一番驚いているくらいだ。
「すまない、怖がらせた」
「いえそんな」
「ただ、突然どうされたのかと…」
突然…ではなかった。
今朝方、二人に何かがあった。それは間違いない。
それをカリンに問えば恥ずかしそうに俯き、エルヴィンからは…カリンの匂いがした。
「大丈夫だ、心配するな」
(今夜、だったな)
「ミ~ケ~!エルワンに挨拶してあげてよ」
「あ"?なんだその呼び方は」
「ちょ、なんでリヴァイが怖い顔するのさ」
「私も、できれば他の呼び名にしてほしいんだが…」
犬は、すっかり馴染んでいる。
それにしても…ここしばらくで一気に賑やかになったと、ふと"ミケ"猫を思い出していた。
(ここにアイツがいたら、全員揃っていたな)
「呼ばれていますよ分隊長。さ、いきましょう」
「あぁ」