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調査兵団は今日もまったりです

第5章 時間じゃないが、全員集合



「揃っているな。丁度よかった」

"リヴァイ"がリヴァイの肩に戻ると、今度は犬を従えたエルヴィンが現れた。なぜかマントを羽織った姿で。

「カリン、今朝はすまなかった。ありがとう」

「いえ、私がいろいろと失礼を…」

「失礼?いや、それはないな」

(やはり、なにかあったのか…?)

ミケが探るようにエルヴィンを見れば、彼はマントの裾を摘まんで『ほら、ここだよ』と軽く揺らす。

瞬間、ふわりと漂う甘い香り。

「…なんだ、コレは」

エルヴィンに鼻を寄せ、横目で今にも首筋を噛み千切らんばかりに睨み付ける。
いつもの癖、というには攻撃的すぎるその表情。

「待て、落ち着け。ミケ」

「答えになっていないぞ…!」

「…あの、ミケ分隊長?」

震える声に振り返れば、視界に映るカリンは困惑した表情でミケを見つめていた。

(…今は収めてくれ)
(今夜だ。何時でもいい、私の部屋に来い)

エルヴィンは、カリンを見て固まるミケにだけ聞こえるよう呟く。

意味を理解したのだろう、発する怒気を幾分か和らげたミケは数歩後ろに下がる。

わふっ、ワン!ワン!

と、ピリッとした空気を和らげるように、エルヴィンの傍らで自身の存在を主張する犬。

「…すまない、忘れていたわけではないんだ」
「さて、皆に紹介したいのだが、いいかな?」

「紹介?このワンコのこと?」

ハンジと"ハンジ"は仲良く犬の顔を覗き込む。
二人揃って興味津々といった表情だ。

「あぁ、今日から私で預かることにした。名前は"エルヴィン"だ」

「またややこしくなるな。俺は適当に呼ぶぞ」

リヴァイと"リヴァイ"は興味無さげに、だが歓迎の意を込め柔らかな視線を向ける。






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