第2章 ミケとミケと気になるあの人
(しまった…。コイツが馴染みすぎていたせいで、聞きそびれていたな)
「ところで、この……"ミケ"猫は何だ?」
普段ならここには猫などいない。
しかし、さも当たり前のように居る猫。
昼間にエルヴィン団長から…とカリンは一から説明する。
話し終わりに違う声で、班員兼マスコットである、と付け加えられた。
「あの、やはり難しいでしょうか…」
そう眉尻を下げて問われれば、無下にすることなど出来まい。
「いや、飼うのは構わんが…寝床はどうする」
まさか、ここか?
時間外で誰もいなければ困ることもあろう、そう言いかけてまたもや衝撃の一言が放たれる。
「私、一人で部屋を使わせてもらっています。ですからご心配には及びません」
あぁ、そうだった、一人…
「……なに?」
つまり
猫は、カリンの部屋で寝起きをする。
カリンと二人きり…