第2章 ミケとミケと気になるあの人
王都から戻ったミケは、エルヴィンへと報告を済ませると大きな紙袋を抱え直す。
(やはり、堅苦しいのは性にあわんな…)
そう思いながらタイを緩め、留守を預けていた部下達の元へ正装のまま向かう。
(それにしても、何だったんだ…?)
報告をする三人に向かって
『君達は双子だったんだな』
『ハンジとリヴァイは相変わらず…』
『いや、本当に、そっくりだ』
はては
『ミケ、強力なライバル出現だぞ?』
ときた。
何が何やら、三人が三人とも、エルヴィンが何を言っているのか全く理解できなかった。
(昔も今も、あいつの考えていることは解らん…)
眉間に少々の皺を寄せつつ歩けば、部下達のいる部屋はもう目の前。