第2章 ミケとミケと気になるあの人
「ミケ猫…?」
「おう、これなら判りやすいだろ?」
得意気なゲルガーに、
「ミケじゃん、変わってないじゃん、ということでニャンコの名前はミケに決定」
ずばり指摘するナナバ。そんな二人へ、
んな
と短く返事をすると、新たな班員兼マスコットが誕生した。
(それにしても、カリンにくっついて安心しきってる。あ、だから団長も預けたのか。でもコレを見たら、きっとアレだな…)
ナナバはミケ猫の頭をつつきながら、今はまだ帰らぬ上司の顔を思い浮かべた。
「さ、それはそうと、早速お風呂行っといで」
「ん、でもまだ時間が…」
仕事終わりまではまだほんの少し時間がある。
「いいよ、あと少しだし。ついでにカリンはあがっちゃいな。いいよね皆?」
いいよー
ねね、後でミケ猫ちゃんと遊んでいい?
んじゃ、飯終わってからここに集合するか。
賛成!
次々に声が上がり、名前に続き夕食後の予定までするすると決まってしまった。
「ほら、皆もこう言ってくれてるし。それにいつまでも緑のまんまじゃ、ね」
「そうね…皆、ありがとう。また後で」
そう礼を告げるとカリンは部屋を後にした。