• テキストサイズ

【ハイキュー!!】happy ignorance R18

第1章 worng perceptions


side 影山 飛雄

マジか…。

放課後、バレー部が練習しているという体育館の前で鉢合わせるまで全く知らなかった。

「あっ、影山君!何組だった?私、4組なんだ。」

皐月が烏野に…
しかも、隣のクラスにいるなんて。

「皐月…。お前、青城じゃないのか?」

確かにマネージャーだった皐月はスポーツ推薦は受けれない。
でも…彼女の成績なら一般受験でも余裕だろう。

「え?私…烏野だって、卒業式で話したよね?」

いやいや…絶対聞いてない。
聞いてたら、俺は今こんなに驚いてないだろ。

あっ…そう言えば、どこの高校に行くのか聞かれて、答えた気がする…。
皐月は当然青城に行くと思っていたから…こちらからは特に聞く事もなく…そりゃ、驚くだろ。

「だって…お前、及川さんは…いいのかよ?」

一瞬キョトンとした皐月は、すぐにイタズラした子供のようにニッと笑って言った。

「徹が居るから青城には行かなかったの。」

その言葉に、中学の頃バレー部で密かに囁かれていた噂を思い出す。

「え?及川さんと皐月が付き合ってない?」

「だって、皐月にダメ元で告白したやつが、フラれたけど、彼氏がいるとかそんな事は言ってなかったって。」

「そのチャレンジャーどこのどいつだよ!及川さんに殺されるぞ…。」

「ってかそれ、及川さんみたいな有名な彼氏が居るのをわざわざ言う必要無いからだろ?卒業して1年以上経つけど、俺たちの代で及川さん知らないやつなんていねぇし。」

「俺、部室で2人がキスしてるとこ見た事あるぞ。」

「俺も見た事ある…。マジで及川さん羨ましい。あんな可愛い子が幼馴染だったら、そりゃ離さないだろ。」

「だから、卒業の時もバレー部全員に脅しのように言い残して言っただろ…。」

「「「和奏に何かあったら容赦しないよ?」」」

「あれはマジで人を殺す時の目だったもんな…。」

「思い出させるなよ。鳥肌たったわ。」

部室で繰り広げられていたそんな噂話。
俺が参加する事はなかったけど…気になったので、靴紐を結ぶふりをしながら、黙って聞いていたんだ。
/ 100ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp