【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第4章 Seeing is believing
和奏の手づくりの夕食…でも、あの及川さんも一緒に…。
天国と地獄が同時に存在する、そんな空間を想像して、思わず黙り込んでしまった。
わざわざ、改めて言うことでもないが、及川さんはとても苦手なタイプだ。
そんな人と食卓を囲むなんて…僕には無理。
「ごめん。そんな事、急に言われても困るよね…。やっぱり忘れて!」
僕の表情と沈黙を迷惑がっていると解釈したらしい和奏が、先程より更に慌てて付け加えた。
その和奏の様子が、僕の勘違いでなければとても残念そうに見えて、自尊心が満たされて行くのを感じる。
何、その反応…。
そんなに僕と夕食を食べたいの…?
及川さんさえ居なければ…ってか、僕が居なかったら、和奏と及川さんが2人で夕食を食べるって事だよね。
そんなの和奏にとっては当たり前の日常で、幼馴染に対抗するなんて、馬鹿げている。
でも、僕は和奏の事になると、馬鹿になるんだ。
「いや…迷惑でなければ…ご馳走になってもいいかな?」
ほら。今だって普段の自分からは想像出来ない様な馬鹿みたいな事言ってる。
でも…
「本当!?良かった!」
でも、和奏の嬉しそうな顔を見たら、馬鹿だと思われたっていい気がする。
本当…らしくない。