• テキストサイズ

【ハイキュー!!】happy ignorance R18

第4章 Seeing is believing


「あの…徹は本当にすぐに体育館に行くつもりだったんです…なので…あまり怒らないであげて下さい。」

和奏が的外れな心配をしながら部室を後にすると、さっきから一度も視線を外す事なくこちらを睨みつけている岩ちゃんと2人っきりにされる。

「岩ちゃん、顔怖いよー。そんな怖い顔してるから女子が寄ってこないんだよ。」

何とかいつものペースに巻き込んで事を終わらせたい。

ズボンを手早く戻してから、先手必勝とばかりに、明るい声で話し掛けた。

「…お前、他に言うとはないのか?」

…どうやら、正面からぶつからないとダメらしい。

中学時代から、俺が和奏にハグやキスを繰り返しているのを知ってる岩ちゃん。
怒っているとしたらフェラの事だろう。

「え?何?感想でも聞きたいの?そりゃ、もう病みつきだよ?」

こんな発言をしたら、岩ちゃんが益々怒るってわかってるのに。

案の定、勢いよくユニフォームの首元に掴みかかってくる岩ちゃん。

「んな事が聞きたいんじゃねぇよ。付き合ってもないくせに騙し討ちみたいに…あれは流石にやり過ぎだ。お前、皐月に申し訳ないと思わないのかよ!」

勝手に…ヒートアップしないでよね。
まぁ、ヒートアップしてる理由には心当たりがあるけど。

「はいはい。悪かったよ。岩ちゃんは本当に和奏が好きだね。でも、絶対にあげないよ?」

俺の発言に岩ちゃんが目を見開く。
岩ちゃんは一度だって認めたことはないけど、その表情がそれを肯定している。

「別に俺は…。」

さっきまでの勢いはどこに行ったの?
あっという間に形勢逆転したね。

「そんな嘘、意味ないよ?岩ちゃんって俺と和奏の事見守ってるフリしながら、ずっと横取り出来る隙を狙ってるよね?それとも、それって無自覚なの?」

俺が和奏を傷付けでもしたら、無理矢理でも奪っていきそうな…そんな目で俺たちの事見てるって、気付いたのはもう何年も前。

「…。」

考え込んじゃうとか…まさか、本当に無自覚とか?
そういうの天然って言うの?
そんなゴツい体して天然とか…可愛くないけど。

「はぁ…。練習試合、出させる為に呼びに来たんでしょ?行こうよ。俺、ここで岩ちゃんと喧嘩してる暇ないし。」

だって、体育館には和奏の好きな蛍君が来ているんだから。
/ 100ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp