【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第4章 Seeing is believing
コンコンと遠慮がちなノックに続いて和奏がひょっこりと顔を覗かせた。
「徹。」
「和奏、入っておいで。」
俺しか居ないから大丈夫と手を広げてアピールすると、安心したように笑い和奏が部室の中に入ってきた。
部室に和奏が居るのって、予想してたよりヤバいな。
和奏が青城に来たら…って、何回も妄想を繰り返したシーンの一つが目の前に再現されてる。
「怪我は?大丈夫なの??」
「あぁ、軽い捻挫だよ。この後、練習試合も出るし、練習も通常通りで大丈夫だって。」
覗き込んでくる和奏の頭をポンポンと撫でて落ち着かせる。
「良かった。部室まで来いとか言うから、動けないのかと思って心配したよ!」
テンションこそ落ち着いたものの、今度はプクッと頬を膨らませる可愛い和奏。
本当…食べちゃいたいくらい可愛い。
まぁ、その為に来てもらったんだけどね!
「そんなに怒らないでよ。大切な練習試合の前に和奏に元気付けて貰いたくてさ。」
頭を撫でた時にそのまま和奏の頭頂に置きっ放しだった手を、そのまま後頭部に滑らせてチュっと音を立てて唇を重ねる。
「元気出たら、練習試合も頑張れるしね。その方が烏野にも練習になるでしょ?」
まだ不満げな和奏に言うと、渋々と言った様子で俺の言葉に同調した。
「もう…。徹は本当に調子いいんだから。」
付き合って欲しいという要望以外なら、大抵はこんな風に上手に丸め込めるのに…。