【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第4章 Seeing is believing
side 及川 徹
今日は和奏と…ついでに飛雄のいる烏野が練習試合に来るって言うから、朝から楽しみにしてたのに…。
朝練で足を捻るとか、どんだけ注意力散漫なのさ。
俺は蛍君をチェックしなくちゃいけないのに。
それに…和奏の友好関係から考えて、和奏の処女を奪ったクソ野郎も烏野のバレー部に居る可能性が高い。
病院に行っていたせいですっかり出遅れたけど…まだ間に合うでしょ。
外履きからバレーシューズへと履き替えていると、横に置いてあった携帯が着信を知らせる。
[和奏]
表示されたその名前に慌てて通話ボタンを押した。
「和奏?どうしたの??もう練習試合始まってるでしょ?」
「あっ、徹。良かった!怪我して病院行ったって、試合前に岩泉さんから聞いて…今、やっと抜け出してこれて…大丈夫??」
電話の向こうで声を潜めて話す和奏。
どこから電話してるんだろう?
ってか、俺が心配過ぎて抜け出して来たって…?
俺、愛され過ぎでしょ。
まぁ…それが家族的な愛なのは置いといて…。
ってか、今凄くいい事思い付いちゃった!
「和奏、体育館からは抜け出して来たんだよね?今から言う場所まで来れる?」
「え…うん。潔子先輩にも言ってきたから、時間は少し大丈夫だと思うけど…。」
だって、あんな可愛い事言われたら、すぐにでも和奏に触れたくなっちゃうに決まってるじゃん。
及川さん、悪くないよー。むしろ、和奏が悪い。
電話で手早く道順を伝えて、俺しか居ないから大丈夫と伝えると、まだ不安そうではあるものの和奏が「わかった。待ってて。」としっかり答えた。