【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第3章 repentance comes too late
「よかったー。徹が泣くのなんて、初めて見たから…私びっくりしちゃって。」
本当に…余計なものを見せちゃったな。
すぐにでも忘れて欲しい。
とりあえず、話題を変えよう。
「でも、話ってそれだけじゃないんでしょ?話が謝るだけなら、和奏が上機嫌過ぎるし。何かあったの?」
しまった…。
言い終わってから、激しく後悔した。
こっちの話題は地雷だったかも。
俺の言葉に頬を明らかに赤く染めた和奏に嫌な予感がよぎる。
何?
まさか、蛍君に告白でもされた?
俺、出遅れた!?
「あのね…私、好きな人が出来た…の。」
なんだ…。
和奏の話に、思いっきり肩透かしをされた気分だ。
しかも真っ赤になりながら、モジモジとそう告げた和奏が可愛すぎて、話の内容なんて無視して抱きしめたい衝動に駆られる。
いや、ここで抱きしめたら、俺が和奏の恋を激励してるみたいな印象になっちゃうし…我慢、我慢。
ってか、好きな人が…って、今まで無自覚だったの?
あんなに嬉しそうに蛍君の話ばっかりしてて…。
「好きな人って…蛍君?よく和奏が話してる。」
俺の発言に今日何度目かの驚き顔を見せる和奏。
俺の気持ちに全く気付かないから、鈍いとは思っていたけど…自分の気持ちにも鈍いなんて。
「徹にもわかっちゃった!?今日ね、先輩からちょっときっかけを貰って…真剣に考えてみたの。そしたら…付き合ったりするなら、蛍君がいいって思っちゃって…それって好きって事だよね?」
何そのきっかけって…。
もしかして、その先輩…和奏に手を出したヤツじゃないか…?
いや、真剣に考えるきっかけになったってくらいだから…告白でもされたのか。
どっちにしても、一生後悔させたいくらいムカつく。
そして、一番ムカつくのは蛍君だ。