【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第3章 repentance comes too late
よしっ!と自分の作戦の完璧さに小さくガッツポーズを決めたところに、後ろから声を掛けられ肩が跳ね上がる。
「徹?今帰って来たの?」
び…っくりした。
「和奏!和奏こそ…いつからそこに居たのさ?」
両手に買い物袋を下げた制服姿の和奏が、こちらをキョトンと見ている。
「いつって…今、買い物して帰ってきたよ。」
あれ?怒ってない…?
普段通りの和奏。
その様子なら怒りどころか、俺への怯えもない。
昨日、和奏を残して家に帰った時、そこに居た和奏の瞳にはそういうものが滲んでいたと言うのに。
今日…何かあったのか…?
わからないけど…怒っても、怯えてもいないなら、わざわざ思い出してもらう必要はない。
「荷物貸しなよ。運ぶから。」
「ありがとう、徹。」
本当に普段通りだな。
遠慮がちに買い物袋を1つだけ手渡してくる和奏から、無理やり2袋とも奪う。
最初から2袋とも渡せばいいのに…そういう所もまた構ってあげたくなるんだけど。
和奏が柔らかく微笑むから、それだけで俺も嬉しくなる。
今日1日のモヤモヤが嘘のようだ。
あー、抱きしめたい。
けど…、俺我慢出来るか?
和奏を怖がらせたくはないけど…昨日経験したあの快楽を思い出して、それだけで下半身が反応しそうになる。
「徹?行かないの?やっぱり重い?私、半分持つよ!」
「大丈夫。考え事してただけだよ。ほら、行こう。」
買い物袋を片手にまとめて、空いた手を和奏と繋いだ。