【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第3章 repentance comes too late
side 月島 蛍
こんなに面白くない事が1日に集中して起こっていいはずがない。
朝から菅原さんに思いっきり挑発されるし、
和奏はそんな菅原さんの呼び出しに応じて行ってしまったし、
何故か王様まで事態をややこしくする為に参戦を表明して来た。
何だって言うんだよ…。
いつもなら、勝手にやっとけば?ってすぐにでも手を引く様なシチュエーションだけど…その話の中心が和奏となると引き下がる訳にはいかない。
菅原さんや王様が何て言った所で、和奏の一番近くに居るのは間違いなく僕だ。
それは間違いないはずなのに…何だろう。
胸にヒリヒリとした焦燥感がある。
「和奏!」
だから、和奏が教室に戻って来ただけなのに、柄にもなく名前を呼んだり、思わず立ち上がったり…自分らしくない事は百も承知だ。
和奏の事になると余裕がなくなる。
「蛍君!良かった、もっとギリギリになるかと思って焦ったー。」
僕のそんな余裕の無さは、良くも悪くも和奏には伝わらない。
「どこまで行ってたの?」
「部室だよ?」
は?わざわざ密室まで行って…?
菅原さんの話って何だよ…?
キョトンと答える和奏を問い詰めたい気持ちをぐっと抑え込む。
まぁ、抑え込んだところで知りたい欲求が無くなる訳じゃない。
「へぇ。それは遠かったね。で…何の話だったの?」