【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第3章 repentance comes too late
どこに向かっているかもわからなかったけど、一心不乱に走って、ドンっと何かにぶつかった衝撃で走るのをやめた。
「すいません…。」
顔を上げると、見知った奴が視界に入る。
「全力疾走とか…廊下は君のものじゃないんだけど。コートだけじゃなくて、校内でまで王様気取りなの?」
…謝るんじゃなかった。
「あ?悪かったと思ったから謝ってんだろぉが。」
よりによって月島なんて…。
今、断トツ会いたくない人物だ。
って…月島?
「謝ればなんでも許されると思っている所が、まさに王様だよね。」
何でここに居る?
さっき、部室で皐月の声を聞いた時、一緒に居るのはこいつだと…無意識に思い込んでいた。
「お前…皐月は!?一緒じゃないのか?」
「ちょっと…謝る気あるの?和奏は菅原さんと話があるとかでどっか行ったけど…それが何?」
相手は月島じゃなかった…。
校内だし、もちろん及川さんじゃないだろう。
そうなると…菅原さん?
でも…何で皐月と菅原さん??
いや、確かに月島や及川さんに比べると、菅原さんの方が性格だっていいけど…でも、皐月と菅原さんは特別仲がいいイメージが全くない。
でも…先程の皐月の相手が菅原さんだとしたら、月島なんかよりも厄介な相手だ。
「お前…皐月の事どう思ってるんだよ?」
廊下にいた連中がザワッと沸き立ってこっちを見たのがわかったし、月島の視線も先程より数段厳しくなったが、全く気にならない。