【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第3章 repentance comes too late
でも…俺以外に誰が皐月のこの状況を知ってて守ってあげれるんだろう?
目の前の皐月を見ると、悲しそうな表情でそこに立っている。
幼馴染が何に悲しんでいるのかわからないけど、きっとその原因が自分だという事だけ理解していて悲しんでいるんだ。
守ってあげたい。
例え、俺にその資格が無くても。
「皐月、俺…皐月の事が好きだ。」
彼女にしてみたら、何の突拍子もない話だったのだろう。
驚いたように目を見開いている。
「えっと…菅原さん?」
からかわれてるとでも思っているのだろうか。
皐月の容姿や性格を考えれば、告白なんて慣れていそうなのに、反応が新鮮だ。
「突然ごめんな。でも、自分でも信じられないくらい皐月に惹かれてる。まだ出会って日も経ってないのに…変だと思うかもだけど…。」
「いえ…その…そういうのが時間の問題じゃない事はわかります。」
少し顔を伏せて、そう答える皐月。
月島の事を思い浮かべたんだとわかってしまう自分が嫌になる。
「そっか。俺は皐月に彼女になって欲しいって思ってるんだけど…。」
「ありがとうございます。私…あんまり告白とかされた経験が無くても…なんて言ったらいいのか、わからないのですが、凄く嬉しいです。でも…私、好きな人が居るんです。だから…。」
ごめんなさいは、まだ聞きたくない。
「月島…だろ?皐月の好きな人って。」
告白した時より更に目を見開く皐月。
「なんでわかったんですか!?」
あれだけバレバレなのに…。
「なんでって…そりゃ、まぁね。で…月島とはどうなんだ?」
「蛍君とは…特に何も。私は初めて会った時から好きですけど…蛍君は誰にでも優しいし。」
…。
月島が誰にでも優しかったら、人類は全員もれなく優しいだろう…。
月島だって…あんなにアピールしているのに。
なんて鈍感なんだろう。
告白された経験があまりないと言っていたけど…皐月なら、告白されてても気付かないパターンも想像出来る。
月島の心配をしてやる余裕なんてないけど、流石にちょっと可哀想だ。