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【ハイキュー!!】happy ignorance R18

第3章 repentance comes too late


午前中の授業時間を費やして、人が来なさそうな場所を考えたけど、結局部室が一番安全な気がして、そこで話すことにした。

こうなる事を最初から想定していたから、朝練後に部室の鍵当番を無理矢理田中と替わった。

皐月を中に入るように促して鍵をかける。

「悪いな。こんな所まで来てもらって。んで、皐月の話って?」

本当はこっちから聞きたい事が山程ある。
けど…先輩の余裕を失っちゃダメだ。

ただでさえ、例の幼馴染や月島にリードを許しているんだから。

「あの…昨日の事なんですが…。」

凄く気まずそうな話の滑り出しに嫌な想像が当たった事がわかる。

「幼馴染に何か言われた?」

「何か言われたと言うか…凄く悲しませてしまったようで…。何で泣いてしまったのかはわからないのですが。」

皐月の幼馴染は、皐月の事が本気で好きなんだ。
泣くほどと言うか事は、気まぐれに遊んでいた可能性はゼロだろう。

「俺との事、全部話したの?」

「話したと言うか…全部バレてて。言わないって約束だったのに、ごめんなさい。あっ、でも先輩の名前は出してません。そこだけは約束守りました。」

半分の不味いと思う気持ちと、半分の安心感。
この短い話の間に、皐月の幼馴染が乗り込んで来る事くらいは覚悟していたから。

「そっか…。バレちゃったんなら仕方ないべ。」

本当は言ってしまいたい。

皐月、その幼馴染に騙されてるよ。
幼馴染って立場を利用して、普通なら恋人同士としかしないような行為を強要されてるんだよ。
そんな酷い奴とはもう関わらない方がいい。
俺が守ってやるから。

言いかけた言葉を喉の奥に押し戻した。

皐月を騙して抱いた俺は、その幼馴染と同じ罪を背負ってしまったから。
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