【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第1章 worng perceptions
「はい。和奏は紅茶ね。」
お皿洗いの後にお茶を淹れてくれると言う和奏をソファーに追いやり、自分でお茶を淹れた。
何企んでるかって?
別に和奏の笑顔がみたいだけ。
「わーい。いい香りだね。徹、部活で疲れてるのに…ごめんね?」
「ごめんじゃなくて、ありがとうが聞きたいんだけど。和奏にありがとうって言われる為なら何だってしてあげるよ。」
「あはは。ありがとう、徹。」
あははって…俺、本気なんですけど。
なんか、ちょっと思ってた感じと違うけど…まぁいい。
ソファーに座って、おいでと両手を広げると、何の躊躇もなく俺の足の間に腰を下ろしてこちらに背中を預けてくる和奏。
可愛すぎて、思わず後ろからギューってする。
恥ずかしがる和奏に何ヶ月もかけて、幼馴染なんだから、俺が呼んだらここに座るものだと言い続けた頃が、今となっては懐かしい。
「んで、学校はどうだったの?お友達は出来た?」
今日一番気になっていた話題を持ち出す。
「うん!蛍君って言ってね、クラスも部活も一緒なの。」
「え?蛍…君?」
は!?男なの!?しかもバレー部?
「そう!ホタルって書いて蛍君。素敵な名前でしょ?身長が徹と同じくらい…いや、もうちょっと高いかな?私の前の席だったんだけど、私が黒板見えなくて困ってるって気付いて、先生に言って席を変わってくれたんだ!」
他の男のことを楽しそうに話す和奏が面白くない。
これだから、高校が別々なんて嫌だったんだ。
これが青城だったら…その蛍君?って子は、明日から和奏と口きけないくらい怖い目に合わせてやるのに。
「へぇ…他は?女の子のお友達は?」
俺が聞きたいのはそっちだよ。
俺の姫はちゃんとクラスに溶け込めてるのかなぁ?