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FF15 同時時期の婚約発表

第9章 chapter9


アリス「何が不便なの?」

アーデン「それは・・・いや結婚式まで秘密だよ」

やっぱり教えてくれない。

結婚式になったら教えてくれるよね。

すると携帯のバイブが鳴って電話に出る。

電話を掛けてきたのはイリス。

アリス『もしもし? イリスどうしたの?』

イリス『今大丈夫?』

アリス『うん、大丈夫だよ』

何の電話だろうか?

イリス『結婚式いつ頃? もう決まっちゃった? 遊びに行けるなら行きたいなぁと思って』

遊びの誘いかぁ、行きたいなぁ。

アリス『うん、行きたい』

イリス『了解じゃあ、プロンプトにも伝えとくね』

プロンプト? 主催者がプロンプトなのだろうか?

アリス『それじゃあまたね』

イリス『またね、日取りが決まったらまた連絡するね』

電話を切ってアーデンの方に視線を向ける。

パソコンと向き合って、タイピングをしている。

傍に行き話しかける。

アリス「あのね、さっきイリスから電話があって今度出かけようだってアーデンも良かったら一緒に行かない?」

アーデン「俺は仕事がある」

そんなに仕事ばかりして、たまには息抜きが必要だと思う。

アリス「息抜きしてほしい」

手を止めて目を細めて言うアーデン。

アーデン「息抜きねぇ、俺だって息抜きしたいよでもさ俺宰相なんだよ分かる?」

そりゃあ知ってるけど。

アリス「一緒に出かけたい」

どうしても譲らない私の態度に、アーデンは突然デスクの上に置いてある電話に手をかける。

アーデン「あぁ、もしもし? 俺だけど魔導兵の研究資料を三日分と揚陸艇の予算資料三日分、予算会議の資料を三日分・・・」

次々と三日分の資料の電話をしている。

五分後ようやく電話が終わって、私の方を向いて言う。

アーデン「これで、ようやく三日分時間が取れた」

でも今さっき、会議の資料とか言ってなかった?

アリス「会議の資料はいいの?」

アーデン「会議は三日間休みが終わって次の日」

そうなんだ、早めに作っておくんだ。

けれど三日間で研究変わらないのかな。

まぁ今まで同じ魔導兵だったんだから平気だよね。

目を細めてアーデンは私に言う。

何か企んでいるような感じがする、嫌な予感もするし。

アーデン「お礼をしてもらおうかな」

お礼? 何か買ってくるのかな。
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