第3章 risk or safe
この討伐隊はモモンガ中将率いる、大佐5名、中佐3名、少佐が17名の特殊部隊
使用する軍艦は一隻
50名ほどの一等兵を乗せるという。
「隊を5つに分ける。各大佐に2名の少佐、中佐3名は私につけ」
各資料に添付された隊のメンバー
その中から自分の名前を探す
あった
[第3班 スモーカー大佐、たしぎ少佐、チエ少佐]
悪魔の実の能力者と、剣術使い、そして私……
恐らく私がサポートか囮に出ることになるな
トドメはスモーカー大佐が指すだろう
…あれ、待てよ
『質問よろしいでしょうか』
「なんだ」
全員の鋭い視線が一斉に向く
『軍艦は一隻とのことですが、海上戦に備えなくてもよろしいのですか。こちらは悪魔の実の能力者が計5名ほどいますが』
「能力者が海に落ちる心配をしてんのか」
低音の中に気迫と怒りがこもった声
白猟のスモーカー
『いえ。他意はありません。しかしあちらは最低でも2隻、挟まれたら不利なのはこちらです』
目をそらさずに、なるべく隙間を開けずに言う
正直言ってこのピリピリとした雰囲気とスモーカー大佐のギラついた目が怖い
「今“最低でも”と言ったか?」
ほかの大佐が声を上げる
『はい。Dr.ヘイブンの薬を欲しがる海賊は大勢いますし、噂ではありますが、ブラッディ海賊団の傘下に入ろうとする新米海賊がいるそうです』
「チエの言う通り海上戦ならば不利になりかねないな。」
モモンガ中将の言葉に、ピリピリとしたムードが少し緩和される
「しかし、中将。2隻も配備するのは…」
「確かにな」
主要メンバーに対し、軍艦2隻だと、一等兵たちの被害の方が大きい。
さらに、船を破損した場合、人手不足に陥りかねない
『潜水艦を使ってはどうでしょう』
私の発言に、あっという顔をする者もいれば吟味する者もいる。
私の浅い経験から導き出された答えは、先輩達にとってどう判断されるか…
「いい案だと思います」
「私も、それがいいかと」
何名か賛成意見を述べてくれ、ありがたい事に反対意見は出なかった
「では軍艦一隻と潜水艦一隻で行こう。後日また会議を開く。今日はここまでにしよう」
中将の言葉に皆立ち上がり、解散となった
スモーカー大佐は私を一瞥し、部屋を出た