第2章 名前
『まだわからない。だが、ここで奴を捕らえてしまえばDrヘイブンの行方はまたわからなくなるだろう。これは海軍にとってチャンスでもある』
「同時に2つの海賊団を捕らえようってか…」
集合を予定していたG地区に到着し、ナナハたちと合流した
互いの安否を確認すると、チエは電伝虫を取り、すぐさまかけた
【こちら本部、どうした】
『こちら海岸沿いAのチエ・ルノウェ。ジャックと接触しました』
【なにっ!?奴は今どこだ!】
『私たちが見張りについていた地点で何とか逃れましたが、すぐに目が覚めるでしょう』
【そうか、お前達はC班と合流しろ。それから奴らがDrヘイブンと繋がっていることがわかった。ジャックを見つけても応戦はするな、いいな】
『了解しました』
ガチャ、と電伝虫が切れる。
『読み通り、Drヘイブンとブラッディ海賊団は繋がっていた。これからC班と合流する。行くぞ』
再び班のメンバーが走り出す。
「ナイル、C班はアンタの班よね?なんであんただけここにいるわけ?」
「俺はチエを助けるためなら地獄の果まで追いかけるっすよ」
ナイルはきりりとした顔つきで答えてみせるが、チエをイラつかせるだけだった
『そこ、無駄口叩かない。ナイルはあとで殺す』
「おー怖い怖い」
そのまま6人は広場を抜け、C班のいる地区まで向かった
『本部からの通達によりC班に合流させていただきます』
チエはC班の隊長と話をし、次の行動について作戦を立てた
「こら!ナイルどこほっつき歩いてんだ!!」
ゴンッと痛そうなゲンコツがナイルの頭上に落とされた
「いってぇえええ!」
「うるさいわよ、ひよっこ」
「ナナハさん俺に冷たすぎないっすか!?」
班員同士はわーぎゃーと騒いでいるので一旦黙らせてから作戦発表だ
『お前達』
「「「ッ!?」」」
『静かにしろ』
チエの静かで冷たすぎる殺気に皆黙った
「ゴホン…えー、作戦を言うぞ。まず本部から奴らを捕らえるなと通達があった。しかしこのまま逃がすのでは怪しまれる。我々の役目は被害を最小限に考え、奴らを追うことだ」
『班を3つに分ける。陽動、サポート、連絡、この3つだ』