第6章 悪夢の後日談
床の上で、激しい音が響く。
「……っ! クラウス、さ……っ……」
デカい身体に手を回し、声を上げる。足は身体に回しきれず、中途半端に宙をかく。
私の身体の中で、獣が暴れている。
「カイナ……っ……」
片手を床について私をつぶさないよう己を支え、もう片手で私の足を抱え、後は全身全霊をぶつけてくる。
何も出来ない。灼熱の固まりが身体の奥を蹂躙するのを、受け入れるだけ。
「……そこ、きもち、いい……ぁ……もっとぉ……! ぁ、ぁ、ぁ……っ」
乱暴にガクガクと身体を揺さぶられ、荒々しくキスをされ、時々首筋を噛まれる。
何度も何度も何度も奥を抉られ、愛液が出るのが止まらない。
「いい……もっと、おか、して……好き……」
イッチャったような笑顔で、馬鹿みたいに求める。
「私も君を、愛している……カイナ……」
中のモノが熱くなり、速度を増し、もう、気持ち良すぎて、頭が……。
「カイナ……カイナ……っ」
クラウスさんも、馬鹿みたいに私の名を呼び、両手でかき抱き、腰を動かしてる。
そして、数えるのが馬鹿らしいほどに、灼熱に奥を犯されたか――。
「――――っ!」
耐えきれず、快感の高みに達し……イッてしまった。
同時にクラウスさんも痛いほどに私を抱きしめ――中で、達した。
腕の中に抱きしめられる気だるい感覚。
そして潤んだ瞳でかわすキス。
しばらくは互いに呼吸を整える音が響いた。
私は床の上で微笑んで、クラウスさんの手を取った。
クラウスさんも笑って、それは愛おしげに私にキスをしてくれた。
そうして愛を確かめ合ったところで。
「あの……じゃ、そろそろ……」
ずっと串刺し状態なんで『抜いて』いただけませんでしょうか。
こちらは一回で満足。
てか昼間は仕事だったし、一回すませてちょっと眠くなってきた。
するとクラウスさんは自信たっぷりに、
「うむ。次を始めるのに問題はない」
……デスヨネー。
「私は問題大ありです。んじゃ、おやすみなさい」
一回達して、多少賢者モードに入った私。ずりずりと這って獣の下から逃れようとした。
だが、逃すかとばかりに背中からガッシリ抱き込まれた。
はー、はー、と背中から獣の息づかいが聞こえて、正直怖い。