第6章 悪夢の後日談
そして、まだかすかに熱を持ったモノがズルッと引き抜かれる。
圧迫感が去り、私は横になったままボーッと、クラウスさんを見ていた。後始末する、それは大きな背中を。
てか、眠い。
自分の身体をきれいにしたい欲求もあるけど、疲れの方が大きい。
私は快い疲労を感じながら、目を閉じて――。
「カイナ……」
「ん?」
目を開けると、クラウスさんが私の両脇に手をつき、気まずそうな顔をしていた。
うとうとしている間に、私の後処理もされたっぽいけど。
「そ、その、君の睡眠欲求は十分に理解しているし、当然だと考える。
だが……その……もし良ければもう一度……」
えー……。
「いや、今日は×回やったから十分でしょう? クラウスさん、明日もお仕事だしそろそろ休まれた方がいいんじゃ……」
「私の体力は問題無い!」
ドヤ顔で言うことっすか。
こっちがもう限界だって。寝たいんですって。
「カイナ……私の愛おしい宝石……」
そう言いながら、キスをしてくる。私は顔をそらし、ずりっと這って逃げようとした。
すると、
「今度はこの体位が希望かね? 承知した」
「は!? 何勝手な解釈を――」
だが腰をつかんで強引に持ち上げられ、後ろを晒す屈辱的な姿勢にされる。
「ちょっと待って下さい、クラウスさん……ホントに、もう私……ぁっ……」
しまった。後ろを弄られ、声が出てしまった。
「何と愛くるしい声だ」
独り言のように言い、クラウスさんはグイッと何かを押し当てた。
え。嘘でしょ。もう『復活』してるの? しかも準備万端なの?
「待って下さい。ちょっと、待って……!」
「こんな愛らしい君を前に待つなど、無体なことを言わないでくれたまえ」
「いや、そういう意味じゃ……あ……っ……」
しかし、私も大概に『アレ』だった。
少し恥ずかしいことをされただけで、じわっと濡れていたアソコは、猛りきった雄をあっという間に呑み込んでしまった。
「ぁ、あ、ぁ、……や……ぁ……!」
その後はまあ……シーツにすがりつき、恥ずかしい姿勢のまま責め上げられ、
「カイナ……っ……! 私の片翼……っ……」
「クラウスさん……あ……っ……――っ!」
何度目かの精を身体の内に受け、今度こそ、落ちてしまったのだった……。