第6章 悪夢の後日談
あと耳くすぐったい。
はぁ、はぁと息づかいがうるさいし。
でも興奮してくれてるのだと、気を取り直してご奉仕していると、
「し、写真を撮って良いだろうか?」
良 い わ け が あ る か っ ! !
怒って頭を離そうとしたが、予測していたかのようにガシッと押さえられた。
ついでに軽快なシャッター音。
コロス。
「うむ……よく、撮れている……見るかね?」
誰が見るかっ!!と思ったが、頭固定されてるので、ほとんど無理やり見させられた。
……すっごく嫌そうな顔してますね、私。どこに興奮する要素があるのだろう。
上半身半裸で、後ろ手に縛られてるとこか?
「……っ……っ……」
つか、口の中がぎちぎちで……もう限界ってか。
でも離してもらえない。
クラウスさん、腰を動かしてるし。
雄くさい匂いが充満してる。鼻先に熱い肌と毛が当たる。あとズボンのベルトも。
「……っ……」
もう言葉も無く、私の頭を勝手に動かし、自分が気持ちいいようにしてる。
私はもう呼吸も危うくて、歯だけ立てないよう必死になりながら、どうにか……。
瞬間に、ズルッと身体を引かれ、口が解放され――。
「――――……っ!!」
生温かいものが、顔にもろにぶっかかった。つか口にちょっと入った。
敵は身体を二つ折りにし、残りを絞り出してる。
あ。私のブラや胸にまた白い半濁液がかかった。
そして沈黙。ケダモノが荒く呼吸を整える音が聞こえた。
私は後ろ手に縛られたまま、精液を拭くことも出来ずジッとしてるだけ。
クラウスさんはハッと顔を上げ、
「!…………す、すまない。カイナ……!」
やっと我に返ったのか、慌てて私の顔を拭いてくれた。
「本当にすまない。悪ふざけがすぎた。この水を飲んでくれたまえ」
「……はあ」
私は後ろ手を縛られたまま、ごくごくとミネラルウォーターを飲んだ。
そしてふぅ、と息を吐く。やっと終わったと力を抜いていると、
「?」
クラウスさんが私を抱え、そっとソファに座らせ――スカートの中に手を潜り込ませ、下着に手をかけてきた。
ビクッとしたが、
「その……どうしても、君と結ばれたい。構わないだろうか、カイナ」
いや、構いますが……あといい加減、拘束を外せ。