第5章 終局
※R18
私が達すると同時に、クラウスさんは歯を食いしばりながら、私をそっと床に下ろした。
そして苦しそうな顔で、ゆっくりと自身を抜いた。
「……っ!!」
狙ってやったのかどうなのか。顔と身体に生温かいものが降り注いだ。
「……はあ……」
私は壁にもたれ、荒い呼吸をして息を整える。
今のでかなり消耗した。つ、疲れた。
「すまない!」
クラウスさんが慌ててシャワーをかけ、私の身体にかかった精液を流す。
「大丈夫かね。つい君に無体を……」
いや今さらすぎでしょうが。てか、もう無理。
「クラウスさん、私、ちょっと……」
眠い――と言い終える前にガクッと寝落ちしてしまった。
…………
暗闇の中ギシギシと、安物のベッドが揺れる。
「クラウス、さん……もう、ダメ……」
「……カイナ、もう少しだけ……」
うつぶせの私の腰を抱え、後ろから何度も貫くケダモノがほざく。
「ぁ、あ……あ、っ……!」
「君は、何もしないで、いいから……」
言われずとも、何ラウンドか前から、指一本も動かせない状態。
なのに――というかむしろ、そういう状態だからか、クラウスさんは容赦ない。
あと何もしないでいいと言う割に、さっきはフェラさせられたし!
あのブツを咥えるのが、どれほどの肉体労働だと……ぁ……っ。
「……っ……やあ……!」
耐えきれずシーツをつかむ。獣はもう一度激しく揺さぶり――ゆっくりと引き抜いた。
「カイナ……!」
そしてまた、お尻や背中に生温かいものがぶっかかる。
私はやっと解放され、シーツの上にへたばった。
だが枕にしがみつき、精液にまみれて息を整えていると、
「……!?」
片足をグイッと抱えられ、足を大きく広げさせられた。
「あのクラウス、さん……?」
嘘だろ。もう復活してるとか、嘘だろ……!!
ずりずりと逃げようとすると、腰をつかまえられた。
「カイナ……君の優しさに甘えてすまない……だが、どうか慈悲を」
殴ってやろうかと思った。けど目を見て、その気が失せた。
獣欲と熱に浮かされた碧の瞳は、少し可愛い。
「仕方ないなあ……んっ……!」
言うが速いか、ずぶりと一気に貫かれる。
喘ぎ、キスをしながら動き出す獣の頭を撫でながら、私はちょっと笑ったのであった。