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【血界戦線】紳士と紅茶を

第4章 異変



「ん……ん、ん……」
 足を広げさせられ、抱えられるという屈辱的な姿勢のまま、下から緩やかに刺激される。
「……っ……んん……ぁ……」
 互いの下着という最後の砦はあるが、濡れていて意味を為していない。
 大きくて硬いモノが下の『口』にあたる。表面を軽く撫で、先を少し潜り込ませ、私が反応しかけると、またすぐ持ち上げられる。
「や……やあ……」
 あえいでいる自分が情けない。大事な箇所が丸見えというワケでもないのに、羞恥心で身体が熱くなる。
「クラウスさん……」
 太い首に抱きつき、目を閉じて顔を上げると、すぐに濃厚なキスをされた。
 互いの性器を下着越しにこすりつけながら、夢中になって唾液を絡め、キスをした。

 ……でもこれ。ハタから見ると私が『欲しがって』、クラウスさんに、自分のアソコを擦りつけてる構図に見えるんじゃ……?

 さらに顔を赤くし、ギュッと目を閉じていると、
「カイナ。欲しいかね?」
 赤毛の獣が悠々とほざく。
 ご自身のモノで私のアソコを刺激しながら。
 というか、だんだん下げる位置が深くなる。もう先だけでも『入り』そうだ。
 私の『下』はひくひくと震えている。
 こんな刺激だけじゃない。雄が欲しいとわめいている。
 くそ、濡れるな。こんな紳士面したクマ野郎に言いようにされるなど屈辱の極み。
 怒りもあってブンブンと首を振った。そして目を開ける。

「……っ!!」

 言葉を失った。
 さっきまでのイタズラ混じりの穏やかなやりとりと真逆に、クラウスさんの目はギラギラしていた。野生動物だ。
 前言撤回。クラウスさん、やっぱ紳士です。
 今すぐ私の下着を引きちぎって、こちらの意思関係無しにメチャクチャにしたいだろうに、どうにか抑えてくれてる薄氷状態です。
 
「どうか言ってくれ……」

 自分を抑えられなくなる前に――言外に言われた気がした。いつかのときのように、私を傷つけてしまう前に。

「ほ、欲しい、です……」

 つい言ってしまった。こういうときは従順にしていた方が怪我が少ない。そんな悲しき習性であった。
「……!!」
 瞬間に後ろに思い切り倒され、ふわっとコタツ布団の上。

 ただちに、ぐっしょり濡れた下着が取り払われ、クラウスさんもご自身を表に出される。
 私は何も身につけていない姿で息を吐き、興奮にあえいだ。

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